染色知識 其の一 〜色彩編①〜

前回予告しました「染色」についてのお話を始めたいと思います。
少し専門的な用語も出てきますが、それほど難しい話にするつもりはありません。
難しすぎることを覚えるのは嫌いでも、未知の世界をほんの少し覗き見することは大好きという人は多いでしょう。
へえふーんなるほど〜と、分かった気分に浸って頂けたら幸いです。
では、第1回めは「色」について。

世の中には数えきれないほどのたくさんの色があります。

シアン(緑みの青)、マゼンタ(赤紫)、イエロー(黄色)

この素晴らしいみっつの色さえあれば、すべての色を作り出すことができる、のです。

極端ないい方をすると、赤と青と黄があればどんな色だって作ることができるっていうこと。ああでもかなり乱暴ないい方ですが。

この三色を「色料の三原色」と呼びます。
一方「色光の三原色」と呼ばれる三色を使った混色方法があり、カラーテレビやパソコンのモニターなどはこの方法で色を作り出しています。

混色、つまり色を作るという方法には大きく分けてふたつの方法があります。
「加法混色」と「減法混色」です。

先ほどのカラーテレビの混色方法が「加法混色」です。
染色は「減法混色」という、色を足すとどんどん暗くなっていく混色法に分類されます。
絵の具がこの最たる例です。
絵の具を混ぜるとだんだん色が濃く、暗くなっていきます。
図画の授業でたくさんの絵の具を考えなしに混ぜてしまうと予想だにしないダークな色ができてしまう。その為すこーしずつ微調整しながら混ぜていった。そんな経験はありませんか。
これが「減法混色」と呼ばれる種類の混色なのです。
染色もそうです。染料を混ぜると暗く濃い色になり、最終的には黒になります。

色彩の世界では色を数値で表すのですが、理想的な黒であるところの明度が0という色は本来存在しません(明度とは明るさを示す数値です)。
なぜか、の話をする前に、では色はどうやって見えているのか?どうして赤は赤に見えるのか?という話をしたいと思います。

その色がその色に見える、ということは物体が光を反射することによって起こります。
ここでいう光とは可視光線、つまり人が目で見ることのできるものをいいます。
可視光線には様々な長さの波長があり、波長が長くなるに従って「紫→青→緑→黄→橙→赤」と変化していきます。

ちなみに可視光線より波長の短いものを紫外線、長いものを赤外線と呼びます。紫外線とは「紫の外の波長」という意味なのです。

さて、赤い色の物体が赤い色に見えているのは、その物体が光の内、赤い波長だけを反射しているからなのです。そして同時にそれ以外の波長を吸収しているのです。

白い物体が白く見えるのは光のすべてを反射することによって起こり、黒い物体が黒く見えるのは光のすべてを吸収することによって起こります。

けれど現実にほんの少しも残さずすべてを反射する、またはすべてを吸収する、ということは起こりえないため、理想の白や理想の黒(数値でいうと明度10や明度0)という色は存在しないということになります。

最初に挙げたシアン、マゼンタ、イエローというみっつの色をすべて同量混ぜると黒になります。
しかしこれは完全な黒ではありません。
そこで家庭用プリンターなどでは、「美しい黒」を表現するためにあえて黒いインクを用意しているのです。

長くなりそうですので続きは次回にいたします。

「染色とは」はこちら

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